革製品の魅力は、使えば使うほど味わい深くなるところ。使い始めの緊張した表情から、優しく柔和な表情へと変わりゆくさまを見るたびに愛着も増してきます。
そんな大切なパートナーとの時間を長く愉しむために、少し手をかけてみませんか?ちょっとしたすき間時間にお手入れするだけでも、革製品は応えてくれます。
これからもかけがえのない日々を共に重ねる為に、知っておくと役に立つお手入れ方法をご紹介します。
■用意するもの
・鞄/革小物用ブラシ:どんな革にでも使える馬毛が特にオススメ。(持っていなければ目が細かく、柔らかい布でもホコリを落とせます)
・革専用クリームもしくはオイル
・布(クリームもしくはオイル用)
・ブラシ:クリームを馴染ませるためのもの。(なくても〇)
・布(乾拭き用)
※布はひっかかりの少ない天然素材のもの。(なければ使い古したTシャツ等でも可。できれば目が細かく、柔らかいものを)
メンテナンス頻度は、乾燥や汚れが気になったとき。日々愛用品と過ごす中で、最適なタイミングを見つけてください。
■ブラッシング
隅々までお手入れできるよう、ブラシでほこりを取ります。
ほこりをそのままにしておくと、革の油分を吸い、ひび割れの原因に…。縫い目や境目は特にほこりが溜まりやすくなるので、入念に行うのがポイントです。
※ブラッシングの際は強く力を入れず、優しく丁寧に。定期的なブラッシングにより大切な愛用品が長持ちします。
■布にクリーム(オイル)を取る
布にクリーム(オイル)を取ります。
財布や名刺入れなどの小物の場合は米粒1つほどの少量でOK。鞄の場合はサイズにより少しずつ量を調整してください。
■クリーム(オイル)を塗る
円を描くように優しくクリーム(オイル)をさっと全体になじませます。付け過ぎはシミの原因にもなる為、まずは少量から。足りないなと思ったら少しずつ足し、べたつきがないよう満遍なく塗り広げてください。
革の種類によっては、クリーム(オイル)を塗ると色落ちをする場合も。初めてお手入れする際は、目立たない場所で試してからご使用ください。
保湿することで革が強くなり、ついてしまった傷も馴染んで目立ちにくくなる・水滴がついてもシミになりにくい等の嬉しい効果があります。
■クリーム(オイル)を馴染ませる
クリーム(オイル)を塗り広げたら、再度ブラッシングします。
ここでのブラッシングはほこりを落とすためではなく塗ったクリーム(オイル)を革の内部に浸透させ、定着させるために行います。こちらは仕上げ用として、ほこり落とし用とは別のブラシを使うのがオススメです。
※布や手でしっかり塗り込める場合はこの工程を省いても◎無理なく続けられる方法でメンテナンスをしてください。
■乾かす
クリーム(オイル)を全体に塗ったら、馴染ませるために半日ほど日陰に置いて乾かします。
湿度が高いとカビの原因に、直射日光は変色の原因になるので、普段の保管でも風通しのよい日陰が最適。他のものとは近づけすぎず、時々換気もしてあげましょう。
■乾拭きをする
最後は全体を乾拭きして、終わりです。柔らかいきれいな布で優しく拭いてください。
経年劣化ではなく、経年変化。手をかけることで、より一層愛着も感じられるはず。
少し時間のある時や気が向いた時にでも、ぜひ試してみてください。