どう着る?トレンドアイテム
2017.05.25
流行に踊らされることはなくなっても、未だ取捨選択に戸惑うことは度々あります。
例えば、昔から気に入って身に付けていたものがトレンドになってしまった時。自分の定番を街のみんなが着ていることはまだしも、その流行りが過ぎてしまった時が問題です。大抵何となく手が伸びづらくなって、不本意ながら一度寝かせるはめに…。
他にも、しばらく様子を見て「よし、これは買いだな」と決意した頃にはシーズンの変わり目にさしかかっていた、なんて時も困り物。これって今さら新しく買っても結局1,2回で着れなくなるかも?と、レジへ向かう踏ん切りがつかないこともしばしばです。
振り回されるのではなく、取り入れるくらいの心意気で。トレンドを大人の着方で考えてみました。
【 エクストリームシルエット×PERIO SHOULDER 】
今季は大袈裟なくらいがちょうどいいようです。
ここ最近、ビッグ・シルエットの流れが続いてきました。時代は巡るものですが80年代のそれとは、同じワードでもラインに違いがあります。肩パッドやタックにより形作られる直線的なボックス型シルエットだった80年代に比べ、今季は曲線的でしなやかな趣き。ゆるり、ふわりとドレープがなびき仕草を魅力的に印象付けてくれる軽やかな素材が、現代のムードに合った肩肘張らない柔らかなシルエットを形作ります。
普段はメリハリをつけて、レディライクなハンドバッグやコンパクトなハーフショルダーを持つところですが、今シーズンのシルエットは極端なくらいの「エクストリーム」がキーワード。ゆとりあるシルエットに親和するようなショルダーバッグを合わせるのが今年の気分です。あえてたすき掛けもできるほど長めのものをセレクト。ショルダーベルトを肩に軽く掛ければ縦長を強調する“Iライン”ができ、すっきりとした印象に仕上がります。
(写真:ブラウス…ADAM ET ROPE'/パンツ…UNIQLO/パンプス…UNITED ARROWS/時計…carlife/鞄…PERIO SHOULDER)
【 ウエストマーク×ECRA 2WAY POCHETTE 】
ボリュームのあるアイテムは、一歩間違えれば野暮ったくなりがち。そんな流れを汲んでか、ランウェイでもストリートでもウエストマークに注目が集まっています。
ウエストにポイントを置くことで、スタイルUP効果も期待できるこの着こなし。ベルトでくびれ位置に視線のポイントを置くのが基本スタイルですが、一技効かせるならこんな巻き方で差をつけるのもオススメです。ベルト穴に通して端をくるりと十文字に一巻き。太ベルトほどゴツくなくトライしやすい雰囲気ながら、一味違った上級者テクを楽しめます。穴の数や間隔を気にすることなく好きなところで調整できるのは、メッシュベルトならではの特長。ハイウエストにも腰履きにも対応してくれるから、1本で幅広い着こなしに使えます。
仕上げにクラッチを軽く持ち、クラシカルにまとめてみました。
(写真:帽子…DETOUR PAPER BRAID HAT/シャツワンピ…UNIQLO/ワンピース…no brand/ブレスレット…carlife/ベルト…ECRA MESH BELT/鞄…ECRA 2WAY POCHETTE)
【 ワイドパンツ×FLEUVE TALL TOTE 】
きれいめスタイルにもフィットしながら、楽に履けるワイドパンツ。お仕事の日もお休みの日も活躍するレンジの広さが支持を受け、今季もその人気は止まりそうにありません。各ブランドからもフィーチャーされ、色・素材・形のバリエーションも豊富になってきました。
そんなワイドパンツと相思相愛なのが、同じくトレンド継続中のバケツ型バッグです。コロンと可愛いバッグをワイドパンツと合わせ、嫌味のないシックな印象に。ボリューム感のバランスが小気味いい、大人のトレンドスタイルです。
(写真:ブラウス…RUMBLERED/パンツ…URBAN RESEARCH DOORS/サンダル…JOURNAL STANDARD/鞄…FLEUVE TALL TOTE )
【 レトロギーク×LACE TOTE 】
華やかでピースフルなボタニカル、オタクとカワイイのギリギリを楽しむレトロギーク。2つのトレンドワードをどちらもおさえているのが花柄のブラウスです。
ショップに並んだ新品を探してみるものの、母や祖母がタンスの奥深くに眠らせていた一枚が実は一番のツボだったり。「これ実はお母さんので」なんて風に1つでも語れることのある物って、物に溢れた時代だからこそ愛おしく思えます。
そんな一癖効かせたファッションの日には、個性負けしない存在感のバッグを。上質感漂うレザーのしつらえが、全体のトーンを整えてくれます。
(写真:ブラウス…祖母からのおさがり/スカート…母からのおさがり/靴下…UNIQLO/靴…Latitude Femme/眼鏡…no brand/鞄…the craft factory LACE TOTE)
深海のような美しいディープブルー。そんなアビスカラーが今季目を惹きます。沢山の色彩をのみ込んだ深い、深い、神秘的な蒼色。 「心惹かれるけれどトップスやボトムスを新調するのは勇気がいる」というカラーは、小物で取り入れるのがセオリーです。きれいめスタイルの差し色使いやカジュアルなデニムとのカラーリングなど、意外に出番の多くなる一点になるはず。
深海に差し込む光の柱のような幻想的な青。泳ぐ極彩色の魚たちが映える静寂の青。CLEDRANにも多彩なブルーがラインナップしています。虫眼鏡マークの検索窓で「アビスカラー」と検索してみてください。
(写真:ジャケット…ヴィンテージ/ワンピース…ヴィンテージ/鞄…ACTI 2WAY SHOULDER)
追うわけでも、頑なに避けるわけでもなく、自然体で楽しむ。そんな心地よい距離感でトレンドとのお付き合いしていきたいなと思います。