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CLEDRANおさんぽMAP–本店編–vol.1 wad

2017.07.26

イチョウ並木が四季の移ろいを映し出す御堂筋通りから、難波神社を西へ入りすぐ次の角に見えるのがCLEDRAN本店です。

 

地下にthe craft factoryの工房をたずさえている本店は、ものづくりの息吹も感じられるその名にふさわしい店舗。製品を見て触れられるだけでなく、日頃から職人と顔を合わせている販売スタッフだからこそ伝えられる生の声や、購入した先にあるお付き合いが垣間見える経年変化サンプルなど、体感的に楽しめるお店を目指しています。

 

そんな本店が店を構える本町周辺は、個性的でおもしろいお店が集まるエリア。本店スタッフがこっそりおすすめしたいとっておきのスポットを、全3回に渡ってご紹介します。ぜひごゆるりとお楽しみください。

 

TOPの画像を長押しや右クリックして、CLEDRAN本店エリアおさんぽMAPをダウンロードできます。ぜひお手持ちのデバイスに保存したりプリントアウトしたりして、散策をお楽しみください。

vol.1 wad

本店勤務をきっかけに、休憩の合間やご近所付き合いの中でこの街を深く知るようになったというとあるCLEDRAN本店スタッフ。点在する興味湧くお店に目星をつけては、休日にも足を運ぶことが多くなったと言います。一見わかりくいところにも良いお店が隠れているのが、この街のおもしろいところ。いつものようにキョロキョロ辺りを見ましながら歩いているとチラリと目に入ったのが、2階窓から静かな存在感を放つ器でした。

お店の入口に続く階段には「和道」を由来とした屋号「wad」が印された看板の文字。風格ある佇まいにはじめは臆するスタッフでしたが、一度足を踏み入れれば気取ったところのない居心地良い空間に出合うことができます。

階段を上ったガラス扉の向こうには、美しい造形が心和む静寂を演出する器の数々が。国内外の逸品が並べられたその常設展示スペースの奥には、ゆっくりと日本茶を楽しめるカフェスペースが広がっています。窓から自然光が降り注ぐ明るい店内に、ほどよい距離感に配置された木製インテリア。清潔感と温かみのある雰囲気の中、散策の足を休めてのんびりとくつろげる場所です。

木の表情や緑と器の組み合わせ、お茶の点前を楽しめるカウンターなど、それぞれに魅力ある席の中からお気に入りの椅子に腰を下ろしたら、メニューを選ぶ時間。お茶には詳しくないという方でも、知識豊かなスタッフの方が一つひとつ丁寧に説明をしてくれるから安心です。

CLEDRANスタッフが今回いただいたのは、「ごこう」というかぶせ茶。日光をさえぎって新芽を育てることで旨味を多く含んだ色濃い茶葉は、京都和束町の農家さんから直に仕入れているのだそうです。 じんわり低温で抽出されたお茶は、目にも涼しげな明るく澄んだ緑色に。口に含むと、まろやかな甘味が舌の上でじわりと広がっていきます。それはまるで、旨味が凝縮されたお出汁をいただいているよう。お湯の温度を適切に変えて入れられる二煎目、三煎目は旨味と調和したほどよい渋さを感じるまた違った味わいながら、やはり雑味がなくさらりといただけました。

急須で入れる一杯一杯に心地良いおもてなしを感じられ、整った心で本物のお茶を堪能できます。

お茶うけや甘味処としてのメニューもそろっているので、ショッピングの合間に小腹が空いた時にもおすすめです。

モナカやぜんざい、やきもちの他、本店スタッフが特におすすめなのがかき氷。美しい器にふわふわと盛られた氷は、見ているだけで涼感を感じます。
別添えの蜜やトッピングの金時を少しずつかけながら自分好みに調整し、スプーンにすくってぱくり。専門店ならではの濃厚でふくよかな抹茶を感じる蜜とともに、爽やかでひんやりとした冷たさが淡雪のようにはかなくほどけます。余韻ある抹茶の香ばしさは秀逸で、甘い練乳や味に厚みのある金時のアクセントとともにぺろりといただけてしまう美味しさでした。

今回いただいた「宇治」の他、「ほうじ茶」「黒蜜」「白蜜」と、さすがはお茶屋さんといったラインナップ。しばしの間暑さを忘れて大人を夢中にさせる和の風情溢れたスイーツは、一年を通して味わうことができます。

一人、二人、グループ、好き好きにくつろげる席の中で、本店スタッフのお気に入りは店内奥のカウンターです。オーダーを受けてから目の前で繰り広げられる点前は、さながらライブパフォーマンス。茶や甘味たちが静かでいてスピーディーにできあがっていく様子は、時を忘れて魅入ってしまう気持ち良さです。器一点一点に店主の審美眼とこだわりが感じられ、ついつい目を奪われます。

店主・小林さんの機知に富んだ会話を楽しめるのも、この席の魅力です。「色々してたんですよ」と柔和に笑いながら語ってくれる異色の経歴や、店を開くきっかけとなった金継ぎの奥深さなどを聞いている内に、なんだか自分まで人としての引き出しが多くなったような気さえしてしまいます。

同建物3階にあるギャラリーでは月一、二回ほどの企画展の他、そんな小林店長からの手ほどきを受けられる金継ぎワークショップも不定期で開催。企画展やワークショップの日程の最新情報は、wadさんのサイトにてご覧いただけます。

7月22日(土)ー7月30日(日)
藤岡貢 展 -Mitugu Fujioka Solo Exhibition- @wad+

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1.人気メニュー「お抹茶」は好きな器を選べるワクワク付き
2.日本茶に相性抜群のお茶うけ3種盛り。やまくらげの佃煮はぜひ食べて欲しい一品
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4.かぶせ茶はおひたしにして最後の最後の茶葉まで満喫

wad
-omotenashi cafe
-ceramic select & art gallery
お買い物の合間にぜひ立ち寄りたい名店。茶道の精神に五感で触れながら、至福のひとときを愉しめます。
営業時間 13:00~20:00(LO19:30) 不定休(無休)

CLEDRANお散歩MAP-本店編-
vol.2 難波神社
vol.3 colombo cornershop

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